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彼女持ちのせんぱいに恋してるのに兄と幼なじみに猛アタックされてます。
愛情③
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「──ん……?」
ごろんと寝返りをうつと、
足にくしゃっと紙のようなものが汗にへばり付いた。
寝ながら足を上げてひっぺがして、
涙に滲んだ視界で文面を眺める。
かろうじて判断できたそれは、
〝修学旅行の案内〟と言う見出しだった。
「確かこれヤス兄の……。」
迴場夜須一(やすひと)──……俺の兄貴で、現生徒会長。
……修学旅行…………確か明後日からだっけ……。
そう言えば昨晩楽しそうに話してたな。
─×××─
~昨晩~
面堂草さんの〝恋はかなき恋こがれ〟──略称〝恋ハコ〟の3巻を勉強机で読んでいると、
ガチャ、と後ろの扉からノックも無しに入ってくる人影があった。
「シュウ~入るぞ~」
「人の部屋に勝手に入るな。」
ヤス兄はぼふんっとベッドに寝転んで、本から目を離そうとしない俺に、
紙を振って〝構って〟合図を送ってくる。
「な~あ~土産どれがいいと思う~?」
「人のベッドに勝手に乗るな。」
恋ハコを閉じて机にぽんと置く。
机の電気を消して、ヤス兄の寝転んでいるベッドに腰掛けると、
差し出してきた紙を受け取った。
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