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彼女持ちのせんぱいに恋してるのに兄と幼なじみに猛アタックされてます。
逃亡⑨
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「見れないだろ、あっち行けよ。」
「帰ってから家で見てってさ。」
俺の肩に頭を乗せてきて、暑苦しい。
俺の頬に頬を擦り寄せてきて、暑苦しい。
肩に腕を回し、くっ付こうとしてきて、暑苦しい。
「ねえ槊……。」
「ん?」
「俺のこと好きなのは分かったから今日は我慢してくれ。
朝から色々ありすぎて暑すぎる。」
汗が出てきた。
先輩に撫でられたことを思い出して熱くなるし、ヤス兄からのスキンシップの数々に熱くなりすぎるし、
日も照り出してカーテン閉めてもカーテンの毛が肌に当たって熱っぽくなるし、
せめて槊がこんなにべったりくっ付いてこなければ少しは変わると思うんだけど。
「言うね。さらっと……。」
呆れた様子で俺を見る槊の目は、何だかヤス兄とは違って、獲物を狩る目をしている。
……ああ、だめだなぁ。
ヤス兄のちゅーと先輩のナデナデに頭の中がふわふわにされる。
「早く帰りたい……。」
ずっと俺の横顔を見つめ続ける槊に気づかずに、窓の外をぼーっと眺める。
唇に触れて、ヤス兄とのキスを思い出す。
…………今考えると、嫌じゃなかった……
──むしろ…………
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