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人鬼協和計画グループの中で育ったセルは
6歳まで人間と吸血鬼は仲がいいと思うくらい
随分そのグループに貪られていた
しかし、外に出れば出るほど人間が睨んでくる
テレビやネットはお互いの批判ばかりで
だんだん理解していった。
それと同時にグループが馬鹿らしくなった
こんな世の中が変わるわけない。
吸血鬼と人間の間に生まれた子供を保護しても、呼びかけても、仲間を増やしても、なんの意味もない。
そう思い続けていてもセルの生活は変わらない
小学校に上がってからは家に帰っても保護した子供の世話や
塾、空手や水泳など様々な習い事の繰り返しだった。
グループの施設もセル以外は大人で設立者の孫という理由で敬語で話しかけてくる
そんな息苦しい生活を送り続けたセルはすっかり人間も吸血鬼も嫌いになっていた
グループを抜けたくても親からの呪縛で逃れられない。逃げたところで行く場所もない
11歳になった頃には全てを諦めた、親の言うことを聞き、子供の世話をするロボットのようになっていた。
そんなある日、セルはグループの本社に呼ばれた。
本社には何度か行ったことがあるがそれは施設の係員への頼まれごとのみ
本社に呼び出されたのはそれが初めてだった。
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