アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
…
-
「ごめんなさい。でも信じてほしいの。私、あなたのことが好きなの。彼とはあなたと会う前には別れていたんだけど最近、結婚するって決まったら急に連絡してきて…関係を持ってしまって…」
「……………」
俺も落ち着くためにコーヒーをすすった。
隠していてくれるならその方がよかったと思う。
見てみぬふりならできる。
でも知ってしまったら……。
「ねぇ、なんでいきなり言おうと思った?」
なにがあったのだろう。
彼女なら最後まで隠し通しそうなのに。
「……結婚するのに隠し事はダメかなって。でも信じて!もうしないわ!誓ってあなただけ!!」
別に誓わなくてもいいんだけど……。
どこか少し冷めた目で彼女を見ていた。
大丈夫だよ。
別れることなんて出来ないのだから。
わかってるはずだろ?
この結婚には愛なんてないということは。
きっと彼女はまた浮気を繰り返す。
伊吹がそうだったように…。
はっ…!。
なんで…伊吹のことなんて…。
あいつのことなんてどうでもいい!!
「ほんとにごめんね!」
彼女はスッキリした笑顔を見せて去っていった。
はぁ……。
疲れた…。
彼女と話すのはいつも疲れる。
こんなふうに思ってちゃいけないんだろうけど。
こんなんで結婚してやっていけんのかね……。
ふぅ…とため息を吐いた瞬間、喫茶店の外から手を振る奴の姿が見えた。
「京佑ー。こんなとこで会うなんて運命じゃね?」
「んなわけあるかよ」
嬉々としている俺の席まで来た伊吹を押し退け、立ち上がった。
「なにしてたん?仕事は?」
「あー、呼び出し?さっきまで用事でな」
「ふーん。あ、そうだ!俺のとこ、いつ来る?」
「は?」
俺のとこってなんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 42