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伊吹side
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おかしい…。
あの喫茶店で会って以来、京佑と連絡がつかない。
毎日、何十回とメールも電話もしてるのに何故か返事はない。
「おかしいと思わないか!?」
「うっさいわボケっ!そんなに気になるなら会いにいけばえーやろ!」
礼於に頭をはたかれた。
おぉ!
その手があった!
最近は忙しくて京佑の所に行けてない。
忙しくてもその合間を縫って連絡は怠らなかった。
もう京佑の結婚式まで日にちはないというのに!!
忙しいのは良いことだが京佑に会えないストレスが募っていった。
礼於に激を飛ばされ、仕事が終わってすぐに京佑の元へと向かった。
「きょーうすーけくーん」
ドアホンをならし、呼び掛けるも応答なし。
忙しいのだろうか。
結婚式も近づいてるしなぁ。
連日、打ち合わせなんだろう。
帰ってくるまで待ってみるかな。
少し前まではこんな風におかまいなしに京佑の帰りを待ってたから苦でもなんでもない。
そしてもう少しで十二時を回ろうとしていたとき、一つの足音が聞こえた。
ばっ!と顔を上げてその人物を確認した。
京佑…じゃない…。
遅くても日にちを跨ぐことなどなかったのに。
がっくり肩を落とし、再び座り込んだ。
「…あのさ、そこの人いないと思うよ」
その声に再び顔を上げる。
どういうことだ?
いない…?
「何日か前だったかな。その部屋引き払って引っ越したみたいだけど」
引っ越した…?
京佑が?
何も聞いてない…。
は…え…?
どういうことだ?
頭は思考回路停止してる。
…まさか、結婚するからか…?
「……………」
ばかだ。
普通、結婚するなら一緒に住むよな…。
なんでこの問題に気づかなかった…。
もう手遅れなのか…。
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