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お兄様のお怒り
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HRが終わった途端、俺と宏大は全力疾走で学校から駅に向かった。
帰宅部だから久しぶりに本気で走った。
辛かったが、おにぃに見つかるより全然ましだ。
図書館にいた人は少なく、集中力が高まったのか俺たちは5時間もそこにいたのだ。
「あ、やば、時間…。宏大、そろそろお開きにしない?」
「ああ、そうだな。めっちゃ集中したしこんくらいでいっか」
「うん。じゃあ早く駅行こう。この時間だとすぐ電車乗れるよ」
「はいよー」
たわいのない話をしながら図書館を出た。
この時
電源を切っておいた携帯の着信歴がどうなっているのか
いまの俺にはまだ知りもしなかった。
ーーーーー
ようやく自分の家の前についた。
おにぃがどうなってるのか知らないけど
なんとなく家に入りたくない。
腹黒おにぃのことだからなあ…
「……よし」
手に拳をつくって
ぐっと力をいれた。
ドアノブをゆっくりまわし小さな声で「ただいまー…」といいながら
重く感じるドアを音なく開けた。
ああ、おにぃの靴がある。
いやだーいやだーーー
そうだ。リビング行かずにそのまま部屋直行すればいいんじゃん。
夜食はきっとおにぃ、ちんして食べたんだと思うし。うっし。
ゆっくり
ゆっくり と階段を一歩一歩のぼる。
呼吸もついつい止めてしまってとても息苦しい。
だけどそんなこと気にしてる場合じゃない。
もうすこしだ!!
自分の部屋のドアがみえてきて
安堵する中、冷たい空気が漂った気がした。
「あーーれーー? 祐介、帰ってきてたんだ?」
暗闇の先からお兄様が登場してきたよ。
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