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れっつ部活どぅー
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「翔くんはそういう感謝を伝えたい相手とかいない?」
俺は……郁先輩かなぁ…。
なんだかんだ言って郁先輩、毎日早起きして俺の分の朝ごはんとか用意してくれるからなあ。
「います」
「ありがとうとか、大好きとかはさ。おもった時にすぐ伝えるべきだと思うんだ。……ある日突然、いなくなっちゃった時に後悔するからね……俺みたいに」
そういいながら恭先輩はどこか遠くの方を見ていた。
その瞳は普段からは想像も出来ないほど濁っていて光が無かった。
「あの、恭せんぱーー」
「なーんてねぇ。ちょっと恥ずかしくなっちゃったよ~」
「、」
「でも、ほんとに大切だから。忘れないで?」
俺が頷くと恭先輩はどこか安心したように笑って、いつもの間延びした話し方に戻っていた。
……後悔、か。
俺はいつもいろんな人に助けてもらってばっかりだし、感謝したい人はいっぱいいる。
「……先輩。俺この部に入部します!!」
「!ほんとーに!?」
「はい!」
面と向かって言うのはちょっとまだ照れくさいから、俺も最初料理で感謝を伝えよう。
恭先輩みたいに。
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