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僕の好きな人
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視点:征
僕には物心ついたときから好きな人がいた。
その人は同じ男だけれど、華麗で繊細で綺麗だった。
特にあのスカイブルー色の瞳と瞳と同じ色の髪が僕は大好きだ。
僕の家は由緒正しい家柄で日本でも有名な家だった。
そのためか同年代の奴らと遊ぶ時間さえ与えてはくれず、勉強、稽古、礼儀作法などが続く毎日だった。
まぁ、同年代の奴らと遊んでも楽しいことはなかったかもしれないとは思うが。
由緒正しい家柄ということは、簡単に言ってしまえば金持ちということだ。
金持ちの家で家柄も素晴らしく、父さんと同じように容姿端麗、文武両道である僕に群がってくる人間は少なくはない。
それは小さい時からだった。
ただ、そういう意味で近づいてくる奴らとは違い、父さんの中学生からの友人たちは僕を赤司の家の子供ではなく、普通の子供と同じように接してくれた。
その中でも父さんが1番気にかけている人がいた。
それが僕の好きな人、つまり、黒子テツヤだ。
以前、小さい頃に父さんに「何故あんなにも気にかけるのか」聞いたことがある。すると父さんは「とても大切な人だからだよ」と言っていた。
あの時はただの大切な友人だからだろうと解釈したが、今思えば、父さんの顔はどこか苦しそうだったな。と思う。
あの日の言葉の意味にどこか引っかかりを覚えながらも時は過ぎ、やがて僕が12歳になる前日の日になった。
その日は父さんの書斎に呼ばれ、明日のパーティーなどについて言われた。
話をしているときに母さんが入ってきて父さんを連れだした。
ふと、父さんの仕事机を見ると手帳の端から写真が出ているのがわかった。
その出ている部分からは水色の髪が出ていて、瞬時にテツヤだとわかった。
僕は少しの好奇心と幼き日のテツヤを見れることにドキドキしていた。
写真を見るまでは確かに、楽しい感情があった。
だが、写真を見るとそこにはありえない光景が写っていた。
父さんとテツヤがキスをしていたのだ。
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