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#14
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「え!ちょ…、っっ!」
優の形のいい唇が目の前に迫ってきた。
俺は思わず目を固く瞑った。
閉じてるといつキスされるかわかんないから、余計に怖いんだけどさ…。
そう思っていたが、なかなか唇にも体にも何の変化もない。
恐る恐る目を開けると、口を押さえながら笑いを我慢している優がいた。
「…~~~ッッッ!!!////ゆぅーううぅうぅ!?!?」
「…だぁーっはっはははははは!!あっはっはっはっは!いっひひひ…!!」
「笑いすぎだろ!何なんだよ、もぉー!!」
「やべぇ、ツボだわ今の…!くっくくく…!」
「だぁから!もう笑うなよ、恥ずかしいなぁ!////」
「たって…!今のは…!なんか、顔のパーツが真ん中に寄ってるかんじってか!…やべ、思い出すだけて笑える…。」
「…なっ!優、サイテー!!」
「なんだよ~。…可愛いって言ってんだよ。」
一瞬だけ、胸がきゅんとした。
だが、冷静に考えてみればそんなことじゃない。
「……顔のパーツが真ん中に寄ってる顔が可愛いって言われても嬉しくないし…。…てか、男に可愛いって褒め言葉じゃなくね!?」
「いいんだよ。俺は褒めてるんだから、お前もそういう意味で受け止めればいいの。」
「…ったく。」
「………んで。」
気づくと、今度は本当にキスしてしまうくらいの距離まで顔を近づけてきた優。俺の後ろ頭を押さえ、俺ももう逃げられない。
「…………そろっと、ほんとにしてもいい?我慢するの…俺、嫌いだからさ。」
「……ぇ………。」
「………武博ってさ、自分がするときは余裕なくせに、迫られるとドMなんだな。」
「ち、違う…、ひっ…!」
優の舌が、俺の右耳を舐めた。初めて体験する感覚に、戸惑いを隠せなかった。
……ヤバい、背中…ゾクゾクする…!
「やめ、…耳なんてっ…舐めんな…っ!」
優の胸を押すが、全く動かない。それどころか、逆に強く押さえ込まれる。
「………じゃあ、どこがいいワケ…?」
耳元で囁かれ、顔と体の温度が一気に上がった気がした。
カプッと耳たぶを甘噛みされ、体が大きく飛び跳ねた。その耳たぶをそっと舐められ、そのまま俺はベッドに押し倒された。
「っっ!………ゆ、優…。」
思わず怖くなり、優の服の袖を軽く掴んだ。
「………だから、そういう目で見んなっつの…。」
「んぅ!……ぁっ…、ん…。」
優の唇が、俺の唇を何度も啄む。そして声が漏れた一瞬の隙をついて優の舌が口内に入ってきた。
……どうしよ…、気持ちいい…。
そして、俺と優の舌が絡み合う。
「ん…。は、ぁ…!ふっ…、んふ…!」
優は何だか俺の口の中を堪能しているように見えるが、俺は息が出来なくて苦しい限りだった。
これ以上我慢出来なくなり、優の体を押すと口を離してくれて、何とか息が吸えるようになった。
「はぁ、はぁ…。」
「下手くそなのか?鼻で息するんだよ。」
「わ、わかってるけど…、なんか、ムリ…。てか、優上手くね?」
「そうか?武博が下手なだけだろ。」
「…何でそんなキス慣れしてんだよ。……優って、前に彼女とか、いたんだっけ…?」
俺は少し不安だった。
優がモテるのは知ってるけど、優のこのキス慣れが他の女子としていたおかげだとしたら、とても悲しいと思った。
優は俺の頭をグリグリと乱暴に撫で回し、笑顔で答えた。
「何言ってんだよ。…俺も、武博が初めてだよ。」
…きゅん。
あーもー…、ダメだ。
今日の俺、どんだけドキドキすればいいんだよ…。
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