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#22
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俺は優と明良に助けられ、俺を襲った三人の男を河原のガード下に放置したまま、俺たちは家に帰ることにした。
優は俺を家まで送ってくれると言ってくれた。
もちろん、明良も送ってくれると言ってくれたのだが、明良の家は俺の家から自転車でかなりかかるため、送るのは優だけでいいと断った。
あんまり遅くなると、今度は明良のほうも危なくなってしまうからな。
俺と優は明良と別れ、俺の家へと向かった。
俺はまだ少し体が不自由で、ゆっくりとしか歩くことが出来なかった。優もそんな俺を見て気を遣ってくれたのか、すぐ隣をゆっくり歩いてくれた。
「…よく、俺がいる場所があそこだってわかったな。」
「あぁ。電話したとき、ちょうど近くに明良がいてな。武博が叫んだ声が、明良にも聞こえたみたいなんだ。…明良もビックリしてて、タケがどうしたんだー!って。…話したら、すぐにあそこのガード下だろうって。」
(※書き忘れですが、優と明良は同じ部活で、結構仲良しなのです。。)
「…俺が叫んだ声、聞こえてたのか。」
「聞こえたって言えば聞こえたんだけど、ほとんど電車の音で聞こえなかったよ。…でも、その電車のおかげて、明良があそこだろうって言ったんだ。武博の家の近くで電車が聞こえて、人気のない場所はあそこだろうって。……明良のおかけだな。」
「…うん。でも、優にも感謝してるよ。」
「………でも、俺しかいなかったら…。武博がどこにいるのかなんてわからなくて、きっと未遂じゃ済まなかった。………俺一人じゃ、何も出来なかった。」
優が握り拳を震わせながら険しい表情で言った。
俺はそんな優の拳を、そっと握った。
「…そんなことない。……優は、ちゃんと俺のこと助けに来てくれたじゃんか。………優にだって、俺は感謝してるよ。…ありがとう。」
「……あぁ。」
しばらく歩くと、俺の家が見えてきた。
「ここが武博の家か。……真っ暗なんだな。もう七時過ぎてるのに。」
「俺の親は共働きで帰ってくるの遅いから。」
「じゃあ、普段は夜いつも一人なのか?」
「まぁな。…でも、別に寂しくないし。もう慣れた。」
俺は玄関の鍵を開け、玄関の電気を付けた。
「…送ってくれて、ありがとう。」
「いいえ。…………なぁ。」
「ん?」
「……本当に、未遂…なんだよな?」
「そうだよ。」
「……何かされたことある?まぁ、あのときの格好からして想像はつくんだけどさ。」
少しだけ、言いたくなかった。
優が悲しそうな顔をしているから、何だか言うことによって優を傷つけてしまうように感じたから。
「…武博?」
「……ちょっと触られただけだよ…。………胸とか脇とか腰とか…。え、ゆ、優!?」
優が俺を玄関の扉に押し付けながら、俺の体を服の上から触ってきた。
「優!…ちょ、こんなとこで…!」
「………あとは?」
「え?」
「あと、どこ触られた?」
「…んっと…、…この、首筋…とか舐められて…。……ひぁっ!」
優は俺の言う場所を次々と触ってくる。
「ま、待てって!こんな、玄関なんて…。誰かに見られるって…、うぉあっ!?」
俺が言うと、優は俺を抱えて家の中に入り、今度は玄関に入ってすぐの廊下に俺を押し倒した。
そして、さっきの続きとでも言うように、首筋を舐めながら服の中に手を入れて肌に触ってきた。
「…んっ、あぁ…!く、首…、やだ…。…んんぅ…!」
「………あとは?」
優が唇を俺の首筋に当てながら言うもんだから、声が首から響いてゾクゾクしてたまらなかった。
「…ま、待って…、口、離して…。」
「……はいはい。…で、あと何された?……キスとか、されてない?」
「…え……。」
思わず声が止まった。
キスされたことは、どうしても優には言いたくなかった。つい、優の顔から目を反らしてしまった。
でも優に顎を掴まれ、目を反らせなくなってしまった。
「………されたの?」
「………。」
「……武博。答えて。」
優の真っ直ぐな瞳は俺の目を掴んで離さず、俺から言葉を引き出させた。
「……………さ、された…。」
「………………。」
「……けど、1回だけだし…。ほとんど口塞がれて話せなかったから…、んうぅ!?」
優の唇が乱暴に俺の唇を塞いだ。
「んっ、んぅう…ッ!…はぁ、…ゆ、ゆぅうん!」
息もさせてくれない、乱暴なキス。
無理矢理唇を抉じ開けて舌を絡ませてくる。
……苦しい…!
優、どうしたんだよ…!
俺は優の服を掴み、力の限り引き離そうとした。
「ぷはぁ…!……はぁ、はぁ…ッ、……ゆ…、優…。どうし…、ぁ…。」
無理矢理引き離した優を見て、俺は声が出なかった。
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