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#24 文化祭
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もうすぐ、文化祭の季節だ。
俺たちのクラスの出し物は投票の結果、体育館のステージを借りて行う、ダンスになった。
ちなみに、これは明良の案だ。
女子のほうが人数の多い俺らのクラスは、ダンスをすることに、それなりにノリノリのようだった。
概要はというと、2日間ある学校の文化祭。
男女別で8人ほどのグループを作り、1曲ずつ選曲し、そのアーティストに合った衣装を着て踊るという。
1日目は、普通に女子が女性アーティストの曲を踊り、男子も男性 アーティストの曲を踊るという。
だが2日目は、男女の踊る曲目を交換する。
例えば1日目に女子が人気アイドルグループの明るい曲を踊ったとすると、2日目は男子のどこかのグループがその曲を踊らなくてはいけないという。
しかも、衣装もキチンと女の衣装を着た状態で。
男子はそこに反対したのだが、客を呼ぶにはインパクトが必要だという、文化祭実行委員の意見により、見事採用されてしまった。
俺は、もちろん優と明良と同じグループになった。
他にも、2人と同じサッカー部を誘ったりして、仲良しのメンバー8人が集まった。
LHRの今のうちに、各グループで選曲をしなければならないらしく、俺たちは優の席の近くに集まって、何の曲を踊るか話した。
「あぁ~…。何で2日目に女装して踊らなきゃなんねぇんだよぉお…。」
「それな。明良、お前が変な提案するから。」
「俺はただダンスって言っただけだ!2日目に曲交換っていうのは、女子の意見だろ。」
「女子が男装しても、別にいいと思うんだよな。似合う奴は似合うからよ。…でも、男子が女装っていうのは、誰がやっても似合わないと思うんだよ…。」
「それわかる。カッコいい系女子は得だけど、男子からしたらただの屈辱だもんな。」
曲を決める前に、かなり落ち込んでしまった俺らのグループ。
そんなメンバーを、優が明るく励ましてくれた。
「…まぁ、決まったもんはしょーがないさ!楽しんでいこうぜ!」
「……そうだな。」
「ってことで、言い出しっぺの明良をセンターにしようぜ。」
「えぇ!?ちょっと、何言ってんだよ、優っ!!」
「「「あっはははは!」」」
さすがだなぁ、と感心し、何も発言してない俺までも、なぜか嬉しくなった。
その後の話の結果、俺たちのグループは今人気の男性ダンスユニットの人気曲を踊ることにした。
難易度は少し高いものの、メンバーのほとんどが運動部に所属していて、ダンスにも期待出来ると思い、クオリティーアップを目指して頑張ることにした。
でも、今から練習するのじゃ、文化祭当日までに間に合わないかもしれない。
俺たちは今日から毎日放課後、教室に残ってダンスの練習をすることになった。
ちなみに、俺たちのグループが2日目に踊るのは女子の選曲で、Quartet BGという、男女混合グループの曲になった。
AK●48のような曲じゃなくて、安心した。
そっちの曲も練習しなくてはいけない。
これから文化祭までの毎日が忙しくなりそうで、俺はなんだか少し楽しみだった。
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