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#120 返信
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次の日。俺が起きたのは10時を少し過ぎた頃だった。
いつもよりもかなり遅めの起床だった。昨日は、割りと遅くまで起きていたから、普段よりも遅くまで寝ていたのだ。
その、昨日遅くまで起きていたという原因は、やはり優だった。
我ながら、普段の俺は優中心で回っているんだと思い知らされた。
…昨日俺がメッセージを送ったとき、偶然にも優も俺との個人チャットの画面を開いていたらしく、俺のメッセージに即既読をつけた優。
俺は遅くまで本でも読みながら優からの返信を待っていた。
だが、優は俺にメッセージを返してくれなかった。
……どうしてだろう。
まだ怒ってるのかな…。
…そりゃ怒ってるか、置いていかれたんだからな。
悪気があったわけじゃない。
でも、それでも置いていかれたことによって優は悲しんだはずだ。
でも俺は、そのことについて謝りのメッセージを送ったつもりだ。
なのになぜ、優から返信が来ないんだ。
…くそ、何で返してくれねぇんだよ、優…!
悪かったよ、本気で反省してる…。
…だから頼むから、何か返して…!
俺は心の奥底から、優からの返信を願った。
俺は"既読無視"というものがいかに自分にとっては辛いことなのかわかった気がした。
まさか、好きな人に送ったメッセージが既読無視されることになるなんて思っていなかったから。
でも、俺がいくら優からの返信を望んでも、やはり返信は来なかった。
俺はいてもたってもいられなくなった。
無性に優に会いたくなった。誰かにこのことを相談したくなった。大声で叫びたくなった。
そういうときに頼るのは、もうアイツしかいない。。
昨日も会ったばかりなのに。
昨日いろいろとやられたばかりなのに。
喧嘩みたいなことになって、でも仲直りして、またばーかって言える関係に戻ることが出来たアイツに。
………確か、今日の部活はオフって言ってたよな…。
俺はあえてSNSのチャットではなく、電話を掛けた。
まさかとは思うが、アイツにまで既読無視されたんじゃさすがに悲しくなってくるから。
RRRRRR…
『……も、しも…し…。』
かなり長い間電話に出なかったが、何とか電話に出てくれた。
「はよ、明良。」
『…おぉ…。…何だよ、こんな時間に…。』
「いやいや、こんな時間ってかもう昼だからな。もしかして明良、まだ寝てたのか?」
『…そーだよ…。…昨日いろいろとやることあったから夜遅くまで起きてたら、寝たのが4時になったんだよ…だからもぅ、寝させてぇ…。…ふわぁあ…。』
やけに眠そうに話す明良。そんな明良を少し茶化そうと思った。
「やることって何だー?AVでも見て一人でヤってたのかぁ?」
『はぁー?俺のオカズはお前だけだから、そんなのねぇよーだ。』
ほんの少しだけ、茶化すつもりだった。
でも、明良は寝起きなのになぜそんなことが言えるのだろうか。
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