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榛の章16
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人を消した。
可愛い小鳥といやらしい女。
自分でも驚くほどに動揺しなかった。
それどころか頭が冴え冴えとして、正しい行いをしたと思えた。責任を持てなくなったペットを処分したのだ。
人を噛んで怪我をさせた犬が処分される様に、言う事を聞かないペットやしつけのなって無いペットも処分してしかるべきだとアリスは思った。
多くの小鳥たちを飼っているアリスは沢山の命に責任を持っている。だからその分、可愛い小鳥たちに沢山の時間をかけている。
小鳥たちは私に見守られている事に気付き理解して、感謝すべき。
私はやるべき事をやっただけ。
ニュースでは事故死と見られると報道されていたから、神様なんてものは信じていないけれど、私の行いは正しいということかもしれない。
昔から緊張したり恐怖を感じる事はなかったけれど、良く再現ドラマで見るタイプの殺人犯などが捕まりたくないと焦ったり追い詰められる恐怖は私には微塵も無い。
今回の事で少しわかった事があった。
教訓というやつだ。
成長しすぎた小鳥は育てにくいという事。
繁殖しようと発情してしまうからだ。
イカれた雌が寄ってくるのもいけない。
育てるなら雛からが良いのかもしれない。
でも、あの小鳥は特別。
雛が寂しがるかもしれないし、飼うなら二匹がいい。
もう、他はいらない。
雨宮亮。
綺麗で人を寄せ付けない。
女も寄り付けない。
あんな美しい男はいない。
芸能人やモデルが霞む。
檻を買って、鎖で繋ごう。
雛の鳥籠と並べて。
想像しただけで幸せ。
どうせなら、結婚して家族になるのもいい。
最高の小鳥、雨宮亮を夫にしよう。
あの時大学で、私の手をきつくはね退けた事は後でタップリ辱める。
飼い主に逆らうとどうなるか教えなくちゃ。
雨宮亮もそのうち私に選ばれた事を嬉しく思う筈。
雛は、雨宮亮が素直になった後2人で育てればいい。
家族だ。
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