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懐かない
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は?ふざけんなよ、こんだけ下手に出てやってんのに何が気に入らねぇんだよっ。
「えー、でも春の声なんか元気ないよ?」
「まぁその、何だろ。態度が悪いって言うか何って言うかさ、こう樹には懐いてるけど僕には懐い
て無いみたいな感じがして・・・ちょっと、寂しい」
俺を何だと思ってやがる。
樹に比べたら少しはまともかと思ったらこいつも同じかよ。
懐くとか懐かねぇとか、揃いも揃って頭湧いてんじゃねーのかこいつら。
「ふぅん、春、やきもち焼いちゃったんだ。かーわいっ」
樹がようやく俺の手を離し、嬉しそうに春を抱きしめた。
「ぁう、だ、だってさっきは樹が僕を一人ぼっちにしちゃうしさ。寂しかったんだもん」
「ふふっ、ごめんね。いーっぱい抱きしめてあげる。ほら、ぎゅー。
・・・んーでもそっか、寂しいか。
あ、それならさ、春がご飯あげてみたら?ほら、やっぱり食べ物くれたら懐くんじゃない?」
「へぇ、そーなんだ・・・じゃあ、ちょっとやってみよっかな」
そして絶好のタイミングで三番が戻って来る。
「お待たせいたしました」
「お、丁度いいじゃん、ほらほら、春、頑張って。僕も一緒にしてあげるからさ」
「う、うん。それじゃあ、えと、よろしく、お願いします」
「いや、自分で食べれ、ますけど」
「イチ」
「あ、わ、かりました。お願いします」
くそっ、くそっ、くそっ。
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