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告白
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先輩の話を聞きながら、僕はギョンスの事を考えていた。
ギョンスは既婚経験者で、スナというひとり娘がいる。
スナには何度かギョンスが会わせてくれた事がある。
とても素直で、優しい子だ。
今は母であるギョンスの元奥さんとニューヨークに住んでいる。
毎年ギョンスの誕生日には、スナとギョンスと僕と3人で楽しい時間を過ごす。
僕は、正直子供があまり得意ではない。
小児科医であれば、少しは慣れていたのかもしれないが、大学病院の内科医は、子供と関わる事が少ない。
初め、僕はスナに対してどのように接すれば良いのか分からず、スナに会う度に、酷く緊張していた。
そこは流石女の子。
スナの方が、余程大人だった。
僕を気遣い、実の父親のギョンス以上に、彼女は色々な話をしてくれた。
学校の事。友達の事。恋の話。
彼女の話を聞くうちに、僕の緊張も解れ、何時しか僕も、恋話、ガールズトークで盛り上がるようになっていたんだ。
ジュニョン先輩の息子、ユナクとも、男同士腹を割って話せたらいいな…
僕はそんなことを考えていた…
****
「 お。寝たか 」
ジュニョン先輩は、いつの間にかソファで寝息をたてているユナクを抱き上げて、奥の部屋へ消えた。
暫くすると戻って来て、徐に僕の横に座る。
「 お疲れ様です。ユナクくん、寝ましたか? 」
「 ああ、ぐっすりだ 」
先輩は穏やかな笑みを僕に向けると、
自分と僕のグラスにマッコリを注いで、「飲み直そう」と僕にグラスを手渡した。
僕も、笑顔で受け取り、目上の人にするように、先輩と反対側を少し向くようにして、グラスに口を付けた。
そして、不意に背中に温もりと重みを感じた。
「 せ…先輩? 」
「 少し…こうしていてくれないか? 」
先輩はコテン…と僕の肩に頭を預け、僕の腰辺りを弛く抱き締めてきた。
「 …先輩、酔っているのですか?
」
「 …… れてた … 」
一瞬聞き取れなくて、僕は耳を寄せて聞き返した。
「 え…? 何て… 」
その刹那、僕の視界は、天井と少し悲しそうな先輩の顔を映していた…
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