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「シャワー、ありがと」
純は、パンツとワイシャツ一枚という出で立ちで、脱衣所から出てきた。
「風邪引くだろ…」
もふもふの裏起毛パーカーを肩にかけてやる。
「ありがと。」
素直に、嬉しそう。
「僕ね、この辺じゃ有名なハッテン場で、姫やってたの。あ、そこでは、1番多く掘ってもらうと、姫って呼んでもらえるんだけど…2日で姫になったの。すごいでしょ?」
二本の指を立てて見せる純。
「へ、へぇ…」
だからちんこが好きなのな。
「だから、疾実以外にも、沢山の人達とセックスしてるから。」
「う、うん。」
「何その反応!ヤキモチ妬いてくれないの!?」
純は悲しそうにメソメソ泣き真似を始める。
今時の高校生は、こんなに面倒くさいのか?
「…どう反応したら良いか、わからなくて…」
「ぎゅっと抱きしめるとかさぁ!俺だけみろとか言うとかさぁ!あるじゃん!ねぇ?」
俺は、純の腕を引き、抱き留める。
「これからは、俺以外と…ヤるなよ?」
純の耳にそう囁いた。
「ひっ…ひゃあああああああ!!!」
「なっ!!何だよ、鼓膜破けるだろ?」
「ひ、ひどいぃぃ…ひどいよぉぉぉ…」
今度は本当に泣いてしまったみたいだ。
「純?どうしたんだよ…」
今日はなんだか…
段々疲れてくるなぁ…
「どうせ僕のことなんかすぐ捨てるくせに!身体だけの関係のくせに!それなのに俺以外とヤるななんて!無責任にもほどがある!!」
純は、クッションを抱きかかえて、俺を指差しワアワア喚く。
「純、俺以外で好きな奴いるのか?」
「いるわけないでしょ!?だから色んな男股にかけてきたんじゃん!」
「じゃあ、俺と付き合えば良いだろ?」
「はっ!?何言ってんの!?…って、え?何、言ってんの…?」
純は、目を丸くしてキョトンとしている。
すごい困惑してるらしい。
「俺は純のこと好きだし。純は今、好きな奴いないんだし。」
ボボボッと、純の顔が赤く染まる。
「はっ!?いないって…。なんでわかんないの!?僕が好きなのは」
純は顔を真っ赤にして俺に近寄る。
ちゅ
「疾実だよ。…ほんと鈍感…ばーか……」
唇を離すと悪態をつく。
俺は、離れていく純の後頭部を抑え、深く口付けた。
「んぅ…っふ…んん…」
ちゅ、ちゅぅ
リップ音が響く部屋。
「疾実。僕、ここに住みたい!」
俺の腕の中で、純が目をキラキラにさせて言う。
「はいはい。好きにしろ」
純は、満足したように頷く。
が、すぐに不安な顔をする。
「僕に好きな人できなかったら、疾実が結婚してくれるの?」
「うーん…お前が、20歳になるまで好きな人ができなかったら…結婚する。」
「えっ!20歳ってもうすぐじゃん!」
純が俺を見つめる。
「うん。」
「ま、いっか!結婚したらよろしくね、疾実。僕、2ラウンドじゃ満足しないから!」
「体力持つかなぁ…」
純は、俺の胸に頬を摺り寄せた。
-end-
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