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第12話
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「ぁ…だめだよ、…そんな、怒られちゃう…あっ………」
「怒られちゃうって、誰に?」
「おばけにいいいいっ!!!」
学武が叫んだ瞬間、髪を振り乱した女が追いかけてくる。
「ああああああっ!!!亮太あああ!」
「もう、だからDVD借りるのは止めようって言ったじゃん。結局勉強進んでないし…」
「だって、暑いし…あああこっち見てる!」
「まーなーぶ!」
「ごめんなさい…」
僕は再びシャープペンを握ると次の問題を解く。
ふと、何かを感じる。
何だろ、視線…?
「学武?」
彼がずっと僕を見つめてた。
「や、あっ、ごめん…」
「わからないところでもあった?」
「えと……特には…」
「そう?」
その後も彼は、じっと僕を見つめては、変な言い訳を繰り返した。
「〜っ…もう!何かあるの?」
「…っ!」
「じっと見つめられたらやりにくいよ!」
「ごめん…」
彼はシュンとなり、僕に謝ってきた。
怒りすぎちゃったかな…。
「あ…僕の方こそごめん…。……ねえ、何かあったの?僕にできることがあるなら、言って?」
「その…亮太にしか、できないこと…なんだけど…」
「え?」
「えっと……キス、したいです…」
「へっ?」
彼は真っ赤な顔を大きな両手で隠す。
「あー!今俺超カッコ悪りぃ!見ないで!」
そんなこと言われても…
ていうか、僕まで真っ赤だよ…
でも…僕も学武としたい…
「いいよ」
「え!?」
「僕も、したい。キス」
いざ口に出すとすごく恥ずかしい。
僕が彼の横に行くと、ぎゅっと抱きしめられる。
「苦しいよ」
「亮太、大好きだ…」
「…照れ…るね……。僕も、学武のこと、大好きだよ。世界で一番大好き。」
学武は僕の身体をぎゅっときつく抱きしめると、少し体を離し、ちゅっと唇を僕の唇に重ねた。
「初チュー…亮太にあげちゃった…」
「ふふっ、一緒だね」
「マジか!?!?亮太かわいい!一生幸せにする!」
幸せすぎて、今晩眠れそうにない。
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