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相談相手。
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ーーーーーー
「ーーーーっとに、女ってなんであんな面倒くさいんすかねーーーー…」
とある事務所のソファに寝そべりながら明け方の事を思い出してそう口走る。
「…お、なんだお前、ついに男に目覚めたか??」
そんな俺になんだか呑気な発言をしてくるのは俺の所属しているギャラリーのオーナー、立川さんだ。
「、はぁ??…何言ってんすか、…。朝から冗談キツイっすよ……、、」
「…じゃあ、こんな朝っぱらから人の家きて、青臭い事言ってんな、このクソガキが。」
ダンディなその見た目とは裏腹に立川さんの言葉は俺に対して荒い。
……時刻は、朝の10時30。
俺が今いるここは、もちろん、立川さんのギャラリーである、"立川ギャラリー"の事務所で、家自体は立川さんの屋敷の中だから立川さん家にいる事になる。
立川ギャラリーは、日本でも有数のアートギャラリーで、世界で名を馳せる有名アーティストが多く所属している。……そりゃあ、まぁ、立川さんは根っからの大金持ちだ。
とはいうものの、写真家は俺以外所属しておらず、そんな俺は中1の頃からここにお世話になっているのだ。
、というのも、かつては俺の父親がこのギャラリーに所属していて、俺は小学生の頃から立川さんにはよくしてもらっていた。
それで父さんと入れ替わりで、このギャラリーにはいった。……まぁ、これも一つの縁だ。
だから、立川さんとは小学生からの知り合いで、俺の良き理解者なのである。
「クソガキって〜…、、立川さん俺もう25なんすよ、いい加減わかってくださいよ〜…」
「じゃあ、なおさらじゃねえか、。25の大人が、朝からこんな爺さん相手に女の話って、。…よっぽどお前のが面倒くさいわ、。」
ケッと言わんばかりに全くおれを相手にしない立川さん。
昔から全く変わんない。父さんにもこんな感じで強く当たっていた。、それがおれにとっては心地いい。
「……はぁ…だって、立川さんくらいしかこんな事話せないし、……、あ、ねぇ、このワイン開けていい?」
ソファから起き上がって、近くににあるワインセラーを開けてそういうと、立川さんが見向きもしないでおう、と返事するから、一番うまそうなやつをとってまたソファへと戻る。
わざわざワイングラスを出してくる気力もなくて、そこらへんにあった湯のみにガバガバとワインを継ぐ。
……単純に頭が重い、。まだ今朝刺さった言葉のナイフがそのままなのかもしれない、。
とりあえずなんか酔いたい。ぱーーっと軽い気分になりたいのだ。
好きでもない女に振られて堪える俺、 。
……なんつーダサさ…、。
「……はぁ、…もうなんかやになってきた……」
そうワインを喉に流してからそうボソッと呟くと、
「……本当、基はメンタルが弱いな……ってお前、それ100年もののワイン……ッッッ!!!!!!!」
立川さんが俺の向かいのソファに座りながらそう驚いた声をあげる。
「……、え、ダメだった、?」
さっきいいって言ったじゃん、そう付け加えそういうと、いや、良いけど、と太っ腹な返事が聞こえ、私にもと、いうから、立川さんにも湯のみに入れてあげた。
「……じゃ、とりあえずカンパーイ」
カーーン……!
湯のみをそう合わせてから、2人でワインを口にする。
朝から湯のみでワイン、。
なんだか、これも結構良い。
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