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この日2つの大切な魂が消える
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ラルテス王国の、とある大きな屋敷の広い庭にある沢山の花が咲いている所に、7歳位の男の子2人が仲良く手を繋いでその場所ではしゃぎ回っています。
「なぁ、ーーー!俺たちはず〜っと一緒だからな‼︎この前約束したもんな!」
前を走っていた金髪の少年が突然後ろに振り向き、グリーンアップルの目を持った少年に微笑みながらそう問いかけた。
「うん‼︎僕、ず〜っと、ず〜っと、ーーーと一緒だよ!エヘヘ」
グリーンアップルの目の子は突然問われたにも関わらず、元気に答え金髪の子に微笑み返した。
そんな微笑ましい光景に、2人が居る1m程上に円形にちかく禍々しいほどの黒い渦が忽然と現れた。
「…ん?な、なんだ⁉︎……これは?ーーー何か知ってるか?」
「え?……何これ⁉︎ぼ、僕にも解らない」
自分達の所に影が差し金髪の子は、原因が何か上を見て、黒い渦が何か分からず、グリーンアップルの目の子に問いかけるも知らず解らずじまい。
その時、バチバチっと嫌な音を立てて、その黒い渦が強い力で周りの物を吸い込もうとしていた。
「まずい!ーーー手離すなよ‼︎…えい‼︎」
「うん‼︎」
金髪の子はグリーンアップルの目の子の手を強く握りしめ、地面に護身用の短剣を突き刺し体勢を低くし、黒い渦へと吸い込まれないようにした。
「ーーーの事は絶対守ってやるからな‼︎」
「僕だってーーーの事守るもん‼︎」
黒い渦はどんどん吸い込む力が強くなってきて、このままでは2人は吸い込まれてしまいそうになっていた。
((もし、もし神様が居るなら、どうか神様、"俺"、"僕"の事は良いからどうか、"こいつを"、"この人を"助けてください‼︎))
そう心で強く思った時、2人の身体が眩いばかりの光を放ったが、力尽きた様に身体が倒れていく。
((あぁ、やっぱりダメだった、"ごめんね"、"ごめんな"でも産まれ変わってもずっと"一緒だよ"、"一緒だ"))
2人は顔を見合わせ微笑み、同時に目を閉じ地面に完全に倒れた。
それでも尚黒い渦は2人を呑み込まんとしていた、地面に横たわった2人の身体から白いモヤモヤした物、魂が出て来て無情にも黒い渦はその2人の魂を呑み込んだ。
呑み込んだ途端、あれ程強かった力や嫌な音が鳴りを潜め、禍々しい黒い渦は忽然と消え、そこに残ったのは、冷たくなった2人の少年の身体と、その周りが荒れていて静けさだけが残った。
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