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嫌 ※兄視点
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今日、時雨と寝る約束をしていた。俺的にはどっちの寝るでも良かったんだけど、どっちかって言ったら隠語的な寝るが良かった。
でもいつも通り、兄って建前が邪魔してきて、ブレーキをかけてくる。
ダメだなぁ俺は……
そう考えていたら、部屋には時雨がいた。こうして改めて見ると、俺が引き取った時よりも、大きくなった。筋肉も付いてきたし、男子高校生だ。
もし、時雨がそういうことをしたい…のなら、俺は素直に受け入れるし、優しくして挙げられる自信はある。
1通りの会話があった。
それで、いい雰囲気になってきたから、キスをした。唇は柔らかくて、久しく感じていなかった感触が、いや、それ以上の快感が襲う。
夢中に半分なりつつ、キスをしていた。すると、俺は見てしまった。
「時雨?」
「え?」
時雨が、泣いている。
目に涙をたくさん浮かべて、目尻から、下瞼が支えきれなくなった水を流していた。その塩辛い水は、時雨の頬を伝って枕を濡らしていた。
「いや、だった……?」
「ち、ちがっ……」
「じゃあ、なんでそんなに泣いてるの……?」
時雨は、一瞬顔を曇らせ迷った。きっと、心の中で言うべきか言わないべきか迷ってる顔だ。
「何言われてもいいよ、言って?」
「……兄さんは、他の人ともこういうことした事あるの?」
「…うん」
「そ、だよね、兄さんモテるんだもんね…」
時雨が、もっと顔を曇らせた。悲しそうに眉をひそめた。きっと時雨は、今、自分じゃない誰かという存在に、激しく嫉妬してる…
「でもっ」
「俺とはするの迷ってたんだよね、そうでしょ?」
「……っ」
否定が出来なかった。迷ってた。弟に手を出していいのかも分からないまま我慢し続けた結果はコレだった。
「なんで……?やっぱ、俺がまだ、子供だから?」
「時雨…」
「俺じゃ、も、物足りなかったり、するんじゃ、ない、の?っ、ねぇっ…、俺、こういうの、分かんないし、でも、っ、兄さん、が、……っ、ほかの人としてるって思うとッ……ぅ」
「時雨…ごめん……、違うよ、だって、俺は、時雨に手を出していいのかなって…、決して、時雨としたくなかった訳じゃ……」
「……ほんとに?いいの?俺で?…っ、他の人よりずっと下手だと思うよ?兄さんのこと満足させられないよ?」
「……時雨ってだけで、満足だよ」
本当に、嘘偽りなく、時雨って言うだけで満足だ。今、目の前にこうやって組み敷かれてる時雨がいるだけで胸が高鳴るのに、時雨の抱いた不安は、俺が抱かせた不安は、相当に大きいらしい。
このまま時雨を今すぐに抱いて、啼かせて、よがらせて、俺とのsexが無いと落ち着かなくて眠れなくなるまで気持ちよくして……それから……そんな事を考えていた自分は、今、ただ優しく愛してあげたいと思った。彼が抱いた不安や嫉妬心を埋めてあげなければ。
「時雨、もう泣かないで。もう、時雨に嫉妬なんかさせないから……ちゃんと、深くまで愛してあげるから…」
そういって、時雨にもう1度キスをした。時雨が泣いて、熱くなった息が、こんな状況ながらも興奮してしまう。
本当に、俺は最低な兄だと思う
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