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愛?
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俺の弟は、俺に似ててイケメンなんだと思う。
実際俺は、自分が顔で仕事できるくらいはあると自覚してる。
それと、弟にはというかみんなに隠してるんだけど、俺ゲイなんだよね。
そう自覚し始めたのは高1だったかなー。
女の子だって、アイドル見たいにカワイイ子だっていーっぱい居たけど全然興味なくて、でも男の子は何だか気になったんだ。
自分はそれが普通だけど、世間からしたらそうじゃない。マネージャーだってこのこと知らないし。
それに、俺は俳優でみんなの憧れなんだ。そんなこと言えるわけないし、言いたくもない。
「んーっ、でーきた!」
伸びをしながらリビングに降りてくる弟。
「できた?…見ちゃだめー?」
「だーめ。…授業参観来てくれたら聴ける、よ」
「いつ?」
「今週の土曜日……。」
「……いく。」
仕事だろうが何だろうが行く、愛しい弟の授業参観、俺のことを書いた作文が聴けるんだ。
愛しい…愛しい……俺だけの……。
俺だけへの想い…聞かなくちゃ。
行って、みんなに印象づけなくちゃいけないんだ……。
俺だけの…時雨なんだ、って。
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