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俺の気持ちは
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「ゆめだと思ったけど、ちゃんと考えたんだ。」
「………。」
兄さんが、俺に告白してきたのは夢だと思ってた。
でも、どうやらリアルのようで。
夢だと思ってたんだけど、ちょっと考えてみたりしていたんだ。兄さんの気持ちに俺はどう応えられるのか…。
そうやって考えて出た答えは、
「…おれ、好きなんだと思う…。」
「え…?」
俺はよく考えた結果、いつも兄さんが頭に居ることに気がついた。
兄さんが上の空なのも、兄さんがちょっと疲れてるのも、兄さんがちょっと変なのも…。
少し見ただけで分かるようになるくらい、ずっと兄さんを見てたんだと思う。
「俺ね、兄さんをずっと見てることに気付いたよ。疲れてるのも、上の空なのも、ちょっと変な時も…すぐわかるようになるくらい。」
俺の出した答えをそのまま伝えると、兄さんは驚いたような顔でこちらを見ていた。そして、
「そ、れって、つまり…?」
「弟でも関係ない、兄さんのこと好きだよ、恋愛的に!」
「あ、ぅ、ん、ん、よかったぁ、嫌われなくて…」
さっきまで俺が泣いていたのに、今度は兄さんが泣き出した。
ぼろぼろと涙をこぼしながら、白い肌の顔を赤くして、よかったよかった、と復唱しながらへらっと笑った。
その笑顔で、俺の心臓がうるさくなり始めたのは内緒。
案外認めちゃえばスッキリしたんだ。
そう、日記も兄さんの事ばかり。
「…ごちそーさま。ん、にーさん、にーさんがつぎは休む番だからね!」
「えっ、あらいものする…」
「いーのいーの!」
俺は、いつも頑張って、いろんなこと我慢してるにーさんに役に立ちたかった。だから、手伝いはしたい。
「あ!そうだプレゼント!」
「?ありがと…!開けてもいい?」
「どーぞ」
「…わぁ…!これ、まさか本物…?」
「うん。トルマリンのネックレスだよ。作ってもらったんだ。」
「えっそうなの!?」
「誕生石のトルマリンで、プレートに名前ほってくださいって。」
小さな袋に丁重に入れられていたそれは、本物のトルマリンのネックレス。そこについてるプレートに、「Izayoi Shigre」と掘られていた。
「わざわざ、こんなに高いの…」
「いいの、時雨の為なら何だってするよ」
「ありがとぉ…大切にする!」
兄さんが、俺を大切に思ってくれるのが素直に嬉しくて、その後凄く甘えてしまった。
抱きついてみたら、兄さんは抱き返してくれて、背中を優しくぽんぽんとしていた。それが異様に落ち着いて、兄さんの肩で寝てしまった。…そしてまた、夢を見た
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