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トラウマ~お風呂編
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「…え、そんなんでいいの?」
腑に落ちない気がしたけど「それがいい」とうなづくそいつに俺は「わかった」としかいえなかった。
というか、ふらふらのこいつを一人で入れれるわけねぇし、元から一緒に入るつもりだったんだが…。
「じゃあ、お風呂…嫌いの理由、いいます…」
真面目な顔で息を飲んでからそういったそいつに俺も緊張が走った。
「悪いことすると…お風呂に連れていかれます…。
お風呂…、入る時は手と足縛られて…動けないです…。それで、あっついお湯かけられたり…冷たい水に沈ませられたり…火傷…とか…いっぱい…」
そう言っている望勇が徐々に震えていき、
過呼吸のような息をし初めた。
「もういい!ありがとな、話してくれて」
慌てて抱きついて背中をポンポンしてやると、
「あっ…あ…」とそいつは脱力しながら泣いた。
…火傷するほどの熱湯とか、冷たい水に突っ込むとか……、本当にあるんだ。
そんなことがあったなら…入りたくないのもわかる。
俺だって間違って熱いお湯被って一時期トラウマになったことあったもん。
…でも、入んないと。
というか、気持ちいと入れるようにならないといけない。
「…熱いお湯も、冷たい水もかけないから、
一緒に入ろう…?一回入ってみて、どうしてもダメだったら拭くだけでもいいから…」
無理やりは嫌だから、そうやって確認して、
ダメだったらダメでもいいと伝えてやると
そいつは「一緒…大丈夫…」と自己暗示のように
呟いた。
「ああ、一緒だから…」
そう言ってもう一度抱きしめて、
風呂場へ連れて行った。
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