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イモくじ
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その後もそいつはところどころに置いてあるおつとめ品を漁り、約45分してやっと会計に行った。
「740円です」
ノソノソと婆ちゃんが袋を詰めながら言う。
小銭を探して婆ちゃんに渡すと、ふと望勇の視線が上を向いているのに気づいた。
1歩引いて上を見上げると、イモくじがかかっていた。
…あぁ。
子供ってクジ好きだよな…そういえば。
「あ、すいません。イモくじ2回」
慌てて付け加え1回50円×2回分のお金を払う。
イモくじという言葉に望勇は「はっ」と効果音を口にして俺を見上げる。
「いい…の?」
「ん。俺も1回やるから1回づつな。」
そう言ってやると大きくうなづいて笑顔を見せた。
婆ちゃんが、「よいしょ」と上からイモくじの箱を下ろし望勇の前に差し出す。
すっごい笑顔で箱から出ている紐を選んでいる。
どうしようと視線を行ったり来たりさせる望勇。
…きりがない…。
「いっせーのーででひくぞ」
望勇の横に並んで紐を掴む。
俺の言葉でビクッとした望勇は
とっさのように俺の紐の3つぐらい横のをつかんだ。
「いっせーのー…でっ」
…俺は運がないらしい
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