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18歳以上ですか?
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のはN
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…こうやって、こいつの知っているものがどんどん増えていって…いつかは俺よりも物知りになって。
俺に学んだこととかを自慢気にかわいく話せるようになるといいな…なんて、幸せそうな望勇の顔を見て思った。
一昨日から今日までで、こいつが覚えたものは何個あるんだろう?
テレビに、リモコンに、チャーハンに…
お風呂の暖かさ、ご褒美の意味…。
早く全ての感情を怯えず表せて、「ごめんなさい」を元のちゃんとした意味でだけ使えるように…。
えー…と。
昨日はちょっとバタバタしてて(してないけど)
結局買って来た袋を開けなかった。
だから、今日からこのパジャマとかを着て寝ようと思い袋を開けたんだけど…。
『また買いに来てくださいね♪
電話番号…
メールアドレス....』
という…あの店員からのメッセージとぺろぺろキャンディー。
そしていつの間にか…お揃いのパジャマに
イニシャルのローマ字が入ってた。
「えーっとぉ…N??」
おぉ…!Nがわかるのか!!
「Nってどぅゆーいみ…?ですか??」
くるくるとNを指でなぞりながら、望勇がこっちを見上げる。
「あー…望勇の最初の文字、のだろ?
なにぬねのはNって書くんだよ」
…説明の仕方がわかんないとかおもいつつ
とりあえず発した言葉に
「ふぅん…???」
と不思議そうに納得してないように望勇は返事を返した。
…さすがにわかんねーよな。
「着てみて、いい?」
パジャマを持ち上げて立ち上がる望勇にうなづいて返事をするとパァっと顔を明るくした。
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