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番外編 好きな人
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「ん……ああ、やだそこ……」
「ほらほら、嫌じゃねぇだろ」
「あっ……」
満月が顔を覗かせるこの時間ベッドの上で情事に励むのは八尋と浬
二人は帳に声が聞こえないようにと声を抑えているつもりなのだが結局大きな声が漏れてしまっていた
二人繋がりラストスパートをかけようと言うところ
浬はそろそろ限界に達しようとしていて
八尋にイかせてとお強請りをする
「や、八尋……早く
も、イく……」
「いいよほら……
俺もイきそ……」
「ああっ……!!」
二人同時に達し息を荒くする
そしてお互い見つめ合い八尋は浬にキスをする
何度も角度を変えながら深く深く愛す
そしてキスの後八尋は浬の顔の横に顔を埋め
好きと呟き浬は顔を赤くしながらも好きだと
言葉を返した
そんな会話を書斎である隣の部屋で聞いているのは呆れた様子の帳だ
二人がそう言う関係だということは知ってはいるが
隣の部屋で乳繰り合っている声は真に迷惑な話だ
仕事に集中出来ないったらありゃしない
二人ともそれを分かっているのか
いや、分かっていないだろう
と言うか分かっていても気を付けようという気にはならないようだ
全く呆れると頭を抱える
「気が散る」
そう言葉にしたが書斎にむなしく響くだけだった
いっそのこと部屋を代えるかと思ったがそれも面倒
ならばあの二人の部屋を代えればいいかと考える
「お前ら部屋を代われ
夜声がうるさい」
「え、マジで?
聞こえてんの?」
八尋が驚いた表情をした
まさかびっくりされるとは思わなかった
そもそも普通は思うだろう
自分達がどのくらいうるさいのか
本当に呆れると帳はため息を漏らした
「えと……ごめん帳……」
申し訳なさそうにもじもじと謝るのは浬
悪いと思うと同時に羞恥心を感じていた
まさか帳に聞かれているとは恥ずかしくて
穴があったら入りたいくらいだ
「全くお前達は……
少しは周りを見ろ
迷惑甚だしい」
「「すみません」」
そう謝る二人だがお互い見つめ合いふふっと笑う
それを見た帳は再びため息をついた
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