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新しい命と、諦め
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その日から、夜久は出産に向けて、色んな準備や、色んな話を聞いた。父親は、最初は驚いていたが、凄く喜んでくれた。両親のお陰である程度は、良かった。しかしーーーー自分に病気がある事を知った。それでも、夜久は諦めなかった。医者に頼んで手術をしてもらい、赤ちゃんも出産しようと言った。その男前さに、皆は心を打たれた。そして、今ではどうにかして2人の命を助ける方法を相談しあい、方向性が決まっていた。
夜久はそんな事を思い出しながら、帰路につく。ハッキリ言って夜久は、もうバレーをやめるという決断をしていた。先生には引退するまで、と言った。しかし、流石に無理があるのだ。原因は、少しずつ大きくなってきているこのお腹だ。流石にこのまま行けば、研磨あたりにバレる。確実に。だから、早めにバレーから身を引いた方がいいのだ。分かっていても、やめられない。だって心から、バレーが好きだから。それでも、やめなければならない。夜久は、胸が苦しくなった。
家に帰ると、母親が迎えてくれた。夜久は、事の事情を話すと同時にバレーについても、母親に伝えた。バレーをしたい事、でも、それは叶わない事を、夜久が思っている事全部を母親に話した。それを聞いた母親は、ソファーで座っている夜久の隣に座って話をしだした。その話は、夜久にとって嬉しい言葉でもあった。
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