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瑠璃子さん
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「んんっ……あれ?茜君?」
「おはようございます。あ、紹介しますね」
「茜と琥珀の母です。瑠璃子っていいます」
「薄原 翡翠です。あの、その……」
「迷惑だなんって思ってないわ」
僕が言わんとしていた事を当ててしまう瑠璃子さん。意味ありげに口許が上がっている。
「うちの茜が入り浸ってるみたいで……こちらこそって感じだもの」
「あ、茜君?まさかご両親に連絡なしに来てたわけじゃないよね?」
「え?要ります?俺もう大学生ですし」
「そういう問題じゃありません!まだ未成年でしょ」
つい説教じみてしまう。あ、怒られるかな……?
「しばらくは家に居てもらうんで、毎日会えますね」
「家に?ここ、に?」
「ここに。おれのへやにも近いんで」
けろりとしてる茜君と、それを押しのけて、改めて瑠璃子さんと対面して自己紹介することになった。
「月萩組専属医の、月萩 瑠璃子といいます。よろしくね?翡翠ちゃん」
「薄原 翡翠といいます。えぇっと……居酒屋の厨房やってます」
翡翠ちゃん……?
「ひ、翡翠さん!」
「なに?」
「はだけてます……!!」
「!」
僕、着物着てたの!?
「あら、似合ってたわよ?茜には刺激が強かったみたいだけど」
「お袋!」
クスクス笑う瑠璃子さんに、真っ赤になって抗議する茜君。着物って慣れないから、着崩れちゃうんだよなぁ……
「目が覚めたか」
「……琥珀さん」
「あいつらは何やってるんだ」
「えぇっと……」
かくかくしかじか。琥珀さんは理解してくれただろうか……
「翡翠、直すからじっとしてろ」
「え?は、はい」
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