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翡翠にとって side琥珀
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淡々とした説明を終えると、お袋は翡翠に休むように言う。今日はもう休めと俺達からも言われ、苦笑いしながらも布団に潜った。
「俺、翡翠さんの傍にいるよ」
「ふふ、ありがとう」
茜は翡翠の傍にいると言う。止めても無駄なので好きにさせた。
「明日、翡翠ちゃんの背中の……体中の入れ墨を取る手術をするわ」
「早いな……」
「と、言いたいところだけど、全て取るには時間もかかるし、何より翡翠ちゃんへの負担が大きいから、少しずつね」
一度全身を見ないと分からないが、悪趣味な入れ墨は衣服で隠れるところを埋め尽くすように彫り込まれている。
「それと、脚ね」
カッターの刃が刺さっていたらしい。痛みでトばないように。トんだら痛みでもって意識を引き戻していたと聞いた。
「拷問だな」
「拷問よ。翡翠ちゃんにとっては、何もかもが拷問」
生きていることさえ、翡翠には拷問だったのかもしれない。男にしては細く、女性的な面も多い。両性に惹かれる容姿だとは理解しているが、同性に、拷問紛いのことを繰り返されていたならそいつ等を見つけ出して血祭りにあげなければいけない。
「ちょっと野暮用」
「夕飯までには帰りなさいよ」
「部屋だっつの」
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