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正式に side琥珀
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正式に翡翠を家政婦として迎えるとなると、部下達に報告しなければならない。
「ちょっと怖いですけど、置いてもらう身ですし」
「お前な……」
健気ってのは恐ろしい。翡翠は庇護欲をかき立てるには十分な存在だった。
「ちょっとばかし顔の怖いやつらも多いが、根はいいやつだから」
「琥珀さんが言うなら、楽しみです」
そう言って無邪気に笑う。茜よりも小柄な翡翠の頭を一撫でして、大広間に連れて行く。
「と、言うわけで、今日からうちで家政婦をしてもらう、薄原 翡翠。手は出すなよ。怖がらせもするな」
「ハイ!!」
「よ、よろしくお願いします!翡翠って呼んでください」
「気軽に下の名前呼ばせんな」
「でも……みなさんと仲良くなりたいですし……」
しゅんとされると俺が悪いみてぇじゃねぇか。
「翡翠ちゃんに手出してご覧なさい?ここでは言えない処罰だからね」
「お袋……翡翠怖がってる」
「あらやだ」
びっくりしてる翡翠を連れて、これ以上こいつらの目に入れる前に部屋に戻した。
今日の夕飯から翡翠には作って貰うと伝え、解りましたと笑う翡翠の頭をもう一度撫でた。
「必要以上に笑いかけるなよ」
「えっ?」
「俺だけで十分だ」
「でも……」
「なら、茜も含めて、俺達だけで十分だ」
部下が翡翠を目で追わないように、気をつけないとな。
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