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拾い者 2 side拾われ青年
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「…ん」
いつもの布団の感触と違うことに、首を傾げると、見覚えのない部屋のベッドの上にいた。
「…ここ、どこ」
絡まれたからやり返して、そのあと……
それより先に、早く帰ろう。
「帰らないと…」
起きて気付いたのは、見覚えのないスウェットと、枕元には俺の携帯電話。
寝室らしく、ドアを開けると、リビングの机の上に、ラップのかかった食器が置いてあった。
「…?」
近くに置いてあったルーズリーフを手に取る。
『おはようございます、で良いのかな?
目覚めたら知らない所で驚いた事でしょう。
昨日の夜、ごみ捨て場で踞っていたので、勝手に連れてきました。
机の上の料理は、もし良ければ食べてくれて構いません。
着ていた衣類は、勝手に洗濯させて貰いました。もう乾いているので畳んで、椅子の上に置いておきます。
合鍵を置いておくので、帰るときはポストに入れておいてください。
無用心かもしれませんが、君なら何となく大丈夫かなっと(*´ω`*)
この部屋の住人より』
几帳面な丸っこい字で書かれていた。
こんな見ず知らずの俺に、ここまでしてくれるなんて……!
「どんな人なんだろ…」
せっかくだから机の上の料理を食べてみる。
「うま…!」
冷めてたけど、充分美味しい。
何も食べてなかったから、全部食べ終えた。
食器は洗って、伏せておいた。
「兄貴、心配してるかなぁ…」
着替えて帰ろうかと思ったけど、この部屋の住人──恩人がどんな人か気になって仕方無いので、もうちょっとだけ居る事にした。
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