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お出掛け…困りました 10
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「翡翠さん、他に行きたい所ってありますか?」
「ん?んー強いて言えば、手芸屋さんかな」
「?縫い物するんですか?」
「…あはは。やっぱり女の子っぽいかな?」
自覚はある。女々しい趣味だって。
「そんな事無いですよ!何縫うんですか?」
「ブックカバーとか、ペンケースとかかな。と言っても学生じゃないからあんまりペンケースは使わないから、地域主催のフリーマーケットに出品したりしてるよ」
「え、それって二束三文ですよね??」
「まぁ、趣味でお小遣い稼ぎ程度だし…最近は近所の小学校のクラブでも教えてるよ。最近の小学生って女子力?って気にしてるんだねぇ」
「ガキの癖に…?」
「ふふ。毎回出すと喜んでくれるよ?こんなのが欲しいって子がいたら次の機会までに作っちゃうし」
僕は元々細かい作業とか好きだったし、脚もこんなだから極めちゃったらしいんだよね。たまに外出ると教えてる学校の子供達に会ったら先生って呼ばれるのがくすぐったいけど。
「翡翠さん、そのペンケースってもう無いですか?」
「ん?あー多分。だからそろそろ新しい布と、ファスナーと装飾品になりそうなレースとかボタンとか買おうかなって」
「俺もほしいです!翡翠さん手作りのペンケース!!!」
「ちょ、茜君前前!!」
そ、そんなに欲しいの??!暇人で女々しい僕が作ったのを?!
「材料費は俺が持つんで、作ってください!」
「わ、わかったよ。茜君が絶対気に入るペンケース作ってあげる」
「やった!」
それ以外は僕が買うからと言うと、俺が持ちます!と押し通された。
「茜君はどんな感じのがいい?」
「えーっと…カッコいい感じのがいいです」
「色は?暖色?寒色?」
「ん…暖色?」
「んー赤を仮にベースにしたとして、他に何色が欲しい?」
「え?えーっと…黒と、銀色か金色」
「その2色ならファスナーの色でいけるね。赤と黒か…カッコよくなりそう」
「なんで赤をベースにしたんです??」
「茜君って、赤が似合うと思って。嫌いな色だった??」
茜って、赤の一種だよね。嫌いだったら悪い事したかな??
「凄いです翡翠さん。俺が赤が好きだってよく解りましたね」
「んー半分は何と無くなんだけど…茜って、赤の一種でしょう?」
「そうです。俺の家は色の名前を付ける家系らしくって…兄貴は琥珀って言うんですけど」
「あのお兄さん?琥珀さんって言うんだ…あ、お兄さんって呼ぶなって言われたや」
ちょっと怖かったけど…茜君思いなお兄さんだって事は覚えてるよ。
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