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希望の光
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「……あの、さ」
「ん?」
来夏はいきなり真顔になって、涼真を見つめる。
「小瀬ってやつ、確か、『小瀬グループ』の御曹司って言ったよね?」
「うん、そうだよ……すごく広いお屋敷だった。でも、何処にあるのかは全然分からない」
車に乗せられた時、テレビでしか見たことのないような窓の外が見えなくなっている大きな車だったから、外の景色なんて分からなかったのだ。
「俺さ、そいつの家、知ってるかも」
「え!?本当に!?」
「うん、父さんの仕事関係でついていった大きな会合があって。それで、小瀬グループの邸行ったことあるんだ」
……そういえば来夏のお父さんは、小瀬グループと提携している印刷会社の常務だった。
気が動転していて、それが頭から抜けてしまっていたが、その流れから行くと、来夏は小瀬にあったことがあるということだ。
ーーもしかしたら、和哉を救い出せるかもしれない。
そう思ったらいてもたってもいられなくて、来夏に頭を下げていた。
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