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静寂
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和哉が去ったあとの寝室は気持ちが悪いくらいに静かだった。
『涼真の、俺を大事に思っている気持ちと、俺の、涼真を大事に思っている気持ちは、違うんだよ』
先ほどから、和哉が言い残したこの言葉が頭から離れない。
「俺の気持ちと和哉の気持ちは違う、か…」
涼真にとって和哉は、いつもそばにいて当たり前の存在であり、唯一無二の大事な親友だ。
勿論、和哉も涼真をただの親友だと思っていると思っていた。
だが、和哉は、涼真のことを「恋愛対象」として見ていた。
きっと、和哉の言っていたお互いの気持ちの違いと言うのは、このことを言っているのだと思う。
「……和哉。俺、お前に告白された時、嫌じゃなかったよ。……犯されている時は怖かった。でも、和哉の暖かさを感じて、抵抗しながらも、頭のどこかでこのまま抱かれていたいって思ってしまった自分がいたんだ…!…俺には来夏がいるし、こんなこと思っちゃいけないのは分かってる!でも!……俺は和哉に距離を置かれたみたいで、辛い…っ……!」
誰もいない寝室で、嗚咽混じりに言葉を零す涼真の声が響いていた。
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