アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
小瀬
-
「えええええ御曹司!?」
「声がでけえよ。あんまり人に言いふらしたくないんだよ」
和哉は悪い、と小さくつぶやくと小瀬に向き合った。
「で、それが何だ?」
小瀬は和哉をじっと見つめると、笑い出した。
「な、なんだよ!いきなり笑うことないだろ!」
「いや、君って面白いなあと、思ってさあ。まあ、そっちの方が本題に入りやすいし、助かるけどね」
「本題?何の話だ」
「うーんとね、簡単に説明すると、涼真くんの話なんだけどさあ」
ーー涼真…!
「お前、涼真に何かしたのか!?」
つい大きな声を出してしまった。
小瀬が挙動不審な和哉を見て、面白そうに微笑を浮かべた。
「そんな大きな声を出したら怪しまれるよ?ほら、落ち着いて。このクラスの皆は君が涼真くんを強姦しただなんて夢にも思ってないんだからさあ」
一瞬にして血の気が引く。
何でこいつがそんなことを知っているのか。
もしかして、見られていたのか?
いや、そんなはずはない。
だって、涼真を犯したのは、俺の家で…
混乱と恐怖で頭の中が思考停止する。
「何で俺がそんなことを知っているのかって顔だね。いやさあ、君の顔があまりに整っているから、一目惚れしちゃって。昨日尾行したんだよねえ。そしたら、和哉くん、いきなり涼真くんにキスするしねえ。びっくりしちゃったよ。それで、二人して家に入っていくのが見えたから、一か八かでドアノブひねったら、ドア開いちゃってさ。鍵、ちゃんとかけないとだめじゃないかあ」
小瀬がクスクスと笑う。
「家に入ったら、二階の部屋から声が聞こえるものだから、覗いてみたら、案の定、全裸で喘いでる涼真くんと、君がいたってわけ。だから、つい写真と動画撮っちゃったあ」
小瀬は自身の携帯を取り出すと、和哉の前に画像を晒す。
和哉は画像を削除しようと、小瀬の手から携帯を取ろうとした。
だが、呆気なく小瀬の左手に阻止される。
「ほらほら、せっかく撮った写真なんだから削除されちゃ困るよ。ま、パソコンにもデータ落としてあるから、万一消されても問題ないけどね?」
全身から力が抜ける。
和哉は、思わず机に突っ伏した。
「まあ、そんなに落ち込まないでくれよ。別に俺の言うことさえ聞いてくれれば、この画像ばらしたりなんかしないからさあ」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 92