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魔界!?
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目の前にいるのは、恐ろしい魔王だという。
でも、聞いていたのと全然違う。
実際にマナエルの目の前にいるのは、天使でさえもこれ程綺麗な者は見た事がないという程の美貌の持ち主だった。
「そんなに怯えないで下さい。別にとって食おうという訳じゃないんですから…」
思わず見とれてしまったマナエルを、恐怖で固まってしまったのだと思ったルシファーが優しく話しかける。
そんなルシファーに慌ててマナエルは身構えた。
「そ、そんなのわっかんねーだろ!?あんたが魔王なら、俺を油断させて、殺すつもりなんだろ!?この嘘つき野郎!!」
シン…とした静寂が訪れる。
勢い余って言ってしまった言葉を自覚したマナエルが、ハッと我に返る。
今度こそ怒らせてしまったかと身を縮こまらせる。
しかし、マナエルの予想に反して、返ってきたのは笑い声だった。
「ふっ…ハハハ、嘘つき、ですか…、随分と可愛らしい言い方をするんですね」
ポカンとルシファーを見上げるマナエルだったが、笑われれば恥ずかしさに真っ赤になる。
「ば、馬鹿にしてんのかよ!?」
「いえ、ただ、随分と若い天使が迷い込んできたものだと思いましてね」
「あ…」
ルシファーの言葉に、自分が今いるのは天界ではない事に気づく。
魔王がいる、天界では無い場所。
「こ、ここって、魔界…?」
頷くルシファーに、マナエルは血の気が引いていく気がした。
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