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初めての魔界。以下マナエル視点
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ルシファーは凄いんだ。
凄く綺麗で、良い匂いがして、凄く優しい。
今はルシファーは仕事の最中で、凄く忙しそうだ。
あんなに美形なのに、職務もばりばりこなすなんて本当にかっこいい。
自分もルシファーの様な天使になりたい。
あ、ルシファーは悪魔だから、違うか…。
「ま、マナエル様!?こんな所で何をなさっているんですか!?」
暇つぶしにルシファーの広い城の中を探検していると、それを見つけたアポリオンがギョッとした顔をして駆け寄ってくる。
「ヤッホー、アポリオン!」
「ヤッホー、ではありません!この様に歩き回られては困ります!」
「何で?ルシファーは城の中なら自由にしてて良いって言ってたよ」
不思議に思って首を傾げれば、アポリオンが盛大に溜め息を吐く。
あれ?俺、変な事言ったかな?
「いいですか?天界がどの様な場所なのか、俺は存じませんが、少なくとも魔界は貴方が思っている程に安全な場所ではないのです」
「家の中なのに?」
「勿論です。特に、生粋の天使がいるというだけで、苛立つ悪魔もいます。天使が悪魔を嫌う様に、悪魔も天使を嫌い疎んでいるんです」
「アポリオンも俺の事嫌いなのか?」
「ええ、嫌いです」
がーん。
もしかしてとは思っていたけど、実際に言葉にされると、かなりショックだ。
「っ…」
アポリオンが気まずそうに視線を逸らす。
「…貴方が嫌いという訳ではありません。俺は、天使自体が好きではないんです」
「どうして?」
「理由等ありません。嫌いなものは嫌いなのです」
ばっさりと言われ、何だか悲しい気持ちになってくる。
「…ですが、貴方に何かあっては困ります。貴方に何かあれば外交問題になります。戦争になってもおかしくない。それに、貴方が傷つけばルシファー様が悲しみます。ルシファー様が貴方を特別目をかけているのは明らかですから」
ルシファーは誰にでも優しいと思うけれど、
「アポリオン、ルシファーの事が好きなんだな」
「主君ですから、当然です。私の命も全てルシファー様に捧げていますから」
「か、…カッコイイ…!!」
キラキラと尊敬の眼差しを送る。
主君に絶対の忠誠を誓うってやつだな!!
すげー!!
なんて、カッコイイんだ!
何故か気まずそうにするアポリオンに首を傾げる。
「そ、そういう所が苦手なんです…」
ガーン!
な、何で!?
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