アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
公爵様のアイデンティティ
-
「すげぇ!!カッコイイ!!」
「え?」
急に目をキラキラと輝かせたマナエルに、そこに居合わせた全員が何の事か分からずに首を傾げた。
「それ、髭だよな!?うわ、初めて見た!!」
続くマナエルの言葉に、全員の視線がベルフェゴールの髭に集まった。
マナエルの言葉に該当するのが、役1名しかいなかった為だ。
「な…何だ、貴様は…?」
ズカズカと無遠慮にベルフェゴールのパーソナルスペースへと入り込んだマナエルに、流石のベルフェゴールもたじろぐ。
そういえば、天使に髭のある者は皆無だったと思い至る。
きっとマナエルは、髭というものを噂に聞いているものの、実際に目にするのは初めてなのだろう。
ベルフェゴールは鼻下によく手入れされた、人間界でいう所のカイゼル髭という形の髭を生やしている。
それは、周りからしたら何てことはないものだが、ベルフェゴールにとってはアイデンティティと言っても過言ではない位に、彼が髭を大切にしているのは周知の事実だった。
「うっわ!!すげぇ!!初めて見た!!触っても良い!?」
「良い訳あるかぁっっ!!おい!!ルシファーっ!!貴様、此奴を何とかしろっ!!」
何とか初めて見る髭に触りたいマナエルと、魔界の大物悪魔の攻防の幕が切って下ろされた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
27 / 41