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ただいま。
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ツカツカとベルフェゴールがルシファーに詰め寄る。
「貴様、此奴を保護している身でありながら、目を離すなど怠慢ではないのか?」
「っ、ベルフェゴール…」
「たまたま無事に戻ったから良かったものの、命を落としてもおかしくなかったんだぞ!?」
ルシファーに詰め寄るベルちゃんに、慌ててそれを止める。
「る、ルシファーを怒んないで!俺が悪いんだ!ルシファーが危ないから出ちゃだめって言ってたのに、勝手に出ちゃったから…!」
すっと、俺の前にルシファーが出る。
「公爵殿の言う通りだ。マナエルを連れてきてくれて、感謝する。この礼は改めてさせて貰います」
「ふん…、この事は他の連中には黙っておいてやる。小僧に泣かれると厄介だからな」
「貴殿の心遣い、痛み入る」
二人の会話を聞いて、喧嘩にならなくて良かったと、ほっとする。
「マナエル、ベルフェゴール公爵が言う通り、僕がついていなかったばかりに、恐い思いをしたでしょう。僕を許してくれますか?」
「ルシファーが謝らないでよ…!俺が悪いんだ!心配をかけて本当にごめんなさい!」
「…おかえりなさい、マナエル」
「…!…ただいま、ルシファー!」
もう、絶対にルシファーを悲しませる事をしないと深く反省した。
「ふん、それ程大切なら、もう目を離さない事だな。吾輩は職務がある故、これで帰らせてもらう」
もう帰るというベルちゃんが、俺の頭を撫でてくれる。
「マナエル、お前も今後は一人では絶対に出歩くな。もし、吾輩の城に来る時には、迎えをやるから、必ず連絡を寄越すのだぞ」
「うん!本当にありがとう!また、遊んでね、ベルちゃん!!」
去っていくベルちゃんに向かって大きく手を振った。
「べ、ベルちゃん!?」
それまで、大人の対応をしていたルシファーが、何故だか急に凄い形相で俺を振り返った。
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