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誤算。ルシファー視点
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「あ…、マナエル…!」
「あ!ルシファー!俺、ベルちゃんの所に遊びに行ってくるね!」
「え!?ちょ…、マナエル…!?待っ…………」
勢いよく出て行ったマナエルに向かって右手を伸ばすが、もう既に思い人は遙か遠くだった。
行き場をなくした私の右手が宙を彷徨う。
シンーと静けさが訪れた。
おかしい…。
マナエルにほっぺにちゅうまでしてもらって、マナエルとの距離が縮まったはずだった。
それなのに、マナエルはと言えば、あの迷子になった一件以来、すっかりベルフェゴールに懐いてしまい、暇さえあればベルフェゴールの城へ遊びに行く。
もしや、ベルフェゴールに手を出されてはいないだろうかと、初めは気が気ではなかった。
けれど、マナエルはベルフェゴールに本を読んでもらったり、虫を採集しに行ったりと、まるで仲の良い親子や兄弟の様に過ごしている様だった。
まさか、ベルフェゴールに劣等感を感じる日が来るとは思いもよらなかったと、僕は頭を抱えた。
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