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異変
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「げぇぇっ!!??」
城の入り口に辿り着いたアポリオンは、思わず悲鳴を上げる。
「やぁ、アポリオン、会いたかったよっ!」
そこに、彼の大嫌いな熾天使サリエルが居たからだ。
アポリオンの姿を見つけたサリエルは、彼を抱き締めようとするかの様に両手を広げ近づいてくる。
アポリオンからすれば、その光景は宛らホラーであった。
「来んな!ぶっ殺すぞっ!」
気色悪いサリエルに抱き締められでもしたら、それこそ発狂し泡でも吹いて倒れかねない。
必死に此方へ来るなと牽制するアポリオンに、サリエルは何が嬉しいのか破顔する。
「はっはっはっ、照れ屋さん♡」
「一体何しに来やがったんだよ!?」
飽くまでもポジティブなサリエルに、何を言っても無駄と判断したアポリオンは苛立ちながらも要件を聞く。
「無論、君に会いにだよ…」
そこまで言った後、サリエルの表情が真面目なものに変わる。
「と…、言いたい所ですが、残念ながら緊急事態でして。ルシファーはいますか?」
サリエルの緊急事態という言葉に、アポリオンの顔色が変わる。
サリエルが真面目な話をする時は、大抵良くない事が起きた時だ。
アポリオンは、嫌な胸騒ぎを感じていた。
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