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寂しさの理由
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「でも、その考え事の中身はうさみん絡みやろ?」
それが当然とでもいうように聞かれてギクッとしてしまう。やっぱ鋭い…
「あからさまに避けとるもんなぁ
気にするなゆー方が無理な話か」
子どもをあやすように頭を撫でられた。
「別に…
平和だからいいよ
男からも女からも無駄に忌み嫌われることもないし、そもそも男にベタベタされてるのがおかしかったんだ
あいつに言われて仕方なく女避けしてたけど、これで本当に彼女を作れるチャンスは増えるし万々歳だよ」
そう…万々歳……
なんだから…
「のわりに不満そうな顔してるで?」
「気のせいだろ」
モヤモヤするのも気のせいだ。
「それに、グイグイ来られても……付き合えと言われたとしても、俺は応えてやれない」
それがこの一週間考えて出た答え。
怖くて横暴な魔王様だけど、幼馴染みとしてそれなりに長年付き合ってきたんだ。好きとか嫌いとかそういう次元じゃなくて…大切な奴だとは思う。傍にいるのが当たり前だった。
けど、恋愛はまた別だ
男が男を好きになるとか、男同士の恋愛だとか、理解はしてる。別に当人たちが好きあってるならそれでいいと思う。
でも、話が自分なら別だ。
俺は女の子が好きだから……
「……だから…ちょうどいいんだよ
今までが一緒に居すぎたんだ」
そう…これで…
これでいいんだ
どこか…寂しいと思うのは今まであったものがなくなった喪失感がそう思わせてるだけ。
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