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見られてませんように
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「な、なんだよ」
覆いかぶさってきたけど、頭の横に頭をうずめていて顔は見えなかった。
「ほんっとムカつく」
さっきまでの冷たさはなくなったのに、言葉はいつもみたいに俺を貶した。
「それはこっちのセリフ…だ……
ちょ…苦し…!」
ぎゅうぎゅうと締め付けるみたいに抱きしめてきた背中をギブアップだと叩くが、離してくれない。
ムカつくという言葉を時折呟く癖に、他には何も言わないしピクリとも動かなくて…
仕方なくしばらくそうやって離してくれるまで待つことにした。
ところでカラオケ店って個室に監視(防犯)カメラとかあるのかな?
たばこの臭いが充満する部屋の中で、若干黄ばんだ天井をポケ~っと見上げて黒っぽい半球体の機械?を見つけた。
もしあれがカメラならこの状況はどうみられるんだろう?
男同士で抱き合ってる?襲われてる?
何にしろこんなとこ誰にも見られたくないぞ。
あれがカメラじゃありませんようにと心の中で祈って、圭太の背に回して叩いていた手を降ろした。
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