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転がして転がされて
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「はいはい、僕に割く時間が惜しいってか
けど、ほんまレーちゃん気の毒やな
ほんとの魔王様に惚れられたせいで、自分をより一層意識させて、自分の方がええって比較対象つけるためだけに苦手なこちょこちょされてキスされて…
ほんで最終的にその魔王様と一緒に寝るなんて掌の上で転がされてる状況を知ったらなんて言うかな?」
「面白い想像だな
明日も早い。もういいか?」
「もう…せっかちなんやから
まぁええわ。あんまいじめたったらあかんで?
いろいろ考えて頭いっぱいいっぱいになってるみたいやさかい」
ついさっきパンクしたとこだよ
そんなことを思いながら「じゃあねぇ」と手を振りる工藤を一瞬だけ見送って、部屋に入った。あいつのカンの良さは恐怖すら感じる。
多分本当は俺が掌の上で転がされてることもわかってた上で言ってるんだろう
いつもいつも転がしたはずがいつの間にか俺が転がされて、いっぱいいっぱいだったはずの“好き”が、さらに膨れていくんだ。
すやすやと何も知らずに夢の中にいる怜司の頭を撫でる。
こいつをくすぐった時の反応がエロいのなんて5年以上も前から俺が一番よく知ってるさ
くすぐりを止めたのだって、あまりにもエロかったから…
見せたくなかったけど、吹き込んだ甲斐はあった。
惚れさせると決めたあの時から、怜司はいつものスキンシップでも顔を赤くするようになったそれだけでも大きな進歩だった。でもそこで満足しないのが人間なんだと思う。
文句言うくせにキスが上手過ぎだとか、俺の事考えてしまうとか、可愛い事言うから
悲しそうな顔して処理に使うなっていうから
高校生の付き合う付き合わないに子供産めないとか将来の事まで見据えたこと言うから
もっと…もっと…俺におぼれて欲しいと貪欲になる。
ほらまた…
そうやって俺の手に頭をすり寄せて満足そうに笑うから
「消毒だ…」
俺は思いの丈を唇に込めた
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