アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
手を繋ぐ
-
そしてキュッと袖を掴んだ。
「なにしてんの?」
呆れたような声が聞こえる…
「……手を繋いだ」
やっぱだめか…
「なんなら今すぐ公開チューすんぞコラ」
「ヒィ~!わ、分かった
やりますよ!やります!」
あと数センチ…たった数センチのなんと遠い事か…
ええい!俺だって男だ!男に二言はねぇ!
冷たいそれを俺の手で握ると「よくできました」という声が聞こえてきた。
なんで俺から手を繋がなくちゃいけねぇんだよ!
楽しそうだなコラ!
俺は魚どころじゃねぇよまったく!
隣で上機嫌で水槽を眺める圭太に心の中で罵倒する。
けど、さっき出てきたモヤモヤはいつの間にか消えていた。
わかってる…
あの日、自覚したあの時からもうなかったことにはできない
俺は…圭太が好きだ…
けど、俺は幼馴染として傍にいたいんだ。
ずっと……
仲のいい幼馴染みのまま
それが一番居心地がいい
男同士っていう異質な関係を隠し通すとか、モテる圭太の女の影だとか、そういう事考えたくない。
だから…全部なかったことにして…
今まで通り…
だからもう…好きなんて言わないでくれ…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
141 / 662