アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
離さない
-
圭太 Side
やっと手に入れた
それが腕の中にいて、同じように思ってくれてる。
夢みたいだ──
そう思っていたのに、目を開けたらここにあるはずの温もりがない。
夢みたい?夢か……全部……
また、あるはずのない夢を見てしまったのか…
ハ…ハハハ……
乾いた笑いがこぼれる。俺を求める怜司を何度夢に見ただろう。
何も知らない、綺麗なままの怜司を俺の欲で汚す。
その度に、起きるたびに現実は違うんだと頬を引っ叩かれたような痛みを味わってきた。
でも、ここまでリアルな夢…
全部覚えてるのに、その温もりも何もかもが偽物だなんて空しすぎる。
一体どこからが夢だ?
いっそのこと合宿でのことも夢だったら、あいつは苦しまなくて済むのに
いや…もういっそのこと最初から全部、出会ったころから…
そんなこと考えたって仕方がないか
はぁ…風呂でも入るか
そう思ってたのに、部屋を出たら電気がついてて、ソファーに人影が見えて、それが怜司で、リアルな夢だと思ってたのが、夢じゃないとじわじわと実感して気付いたらまた涙を流してその温もりに縋った。
なんかふざけたこと言ってたけど、耳に入らない。
夢じゃなかった
夢じゃなかったんだ
嬉しいとかそんな言葉で表せないほど、嬉しくてたまらなかった。
絶対に離すものか
離せと言われても離してなんかやんない
その為のしつけは当然必要だよな?
怜司
圭太 Side
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
189 / 662