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『…先生?どうしたんですか?』
「私用で…生徒指導室を使う事になるなんて」
俺の胸に顔を埋めたままの先生が「ちょっとだけだから」と言って抱きしめる腕に少し力が入る。
俺も、先生の腰に手を回し、先生の頭にキスをした。
『先生、何で連絡くれなかったんですか?』
「…ちょっと訳ありで」
『理由になってない。何かあったんですか?』
「嫁にいった姉がな、家にいるんだよ」
『何で先生とところに?』
「まあ、旦那と喧嘩して家出。反対押し切って結婚した手前な、実家には帰れなかったんだろ。 で、1人暮らしの俺のところに来てるんだよ」
『そうだったんですか。でも連絡くらいできるでしょう?』
「それがさ…家に…お前の私物とか、歯ブラシとかパジャマとか色々あるだろ? それ見て姉が恋人に会わせろって話になって…」
『それで迂闊に連絡もできない、と?』
「そゆこと。姉はさ、昔から俺の恋愛対象を知ってて。だから、ちゃんと信用できる奴か会わせろって…まさか生徒ですなんて言えないしな」
『俺は会ってもいいですよ?』
「馬鹿、ダメに決まってんだろ。生徒が恋人です、なんて言ったら何言われるか…」
『……』
「だから、悪いけど姉が帰るまでは会えそうにない…」
『そうですか…』
「ゴメンな?」
『先生は…寂しくないんですか?』
先生は寂しくないか、そう聞かれて埋めていた顔をパッと上げて
「…寂しく…ないわけ無いだろ」
『そうですか』
「寂しくないなら、こんな事してない」
『こんな事?』
「だから…わざわざ説明すんのにこんな私用で生徒指導室借りたり…」
『あぁ、そうですね。じゃぁ、説明も済んだ事ですし、もう出ますか?』
「……もう少し」
『もう少し、何ですか?』
「だからっ …もう少し…2人でいた…ンッ」
先生が最後まで言い終わるのを待たずにキスをして、ゆっくり時間をかけて口内で舌を絡ませ、名残惜しく唇を離した。
少し乱れた息を整え、涙目で俺を見上げる先生の姿に、押し倒してしまいたくなる衝動を抑え
『ここでは、これが限界ですね』
そう言って笑った。
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