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「ゴメンか…そうだよな…俺の方こそゴメン、家にまで押し掛けて、さっきいた奴、恋人だろ? 悪い事したな…もう、会いには来ないから安心しろって伝えてくれよ…もし、もしも今の奴とダメになったら…いつでも連絡しろよ、番号だけは消さないから…なんてな…じゃぁ、行くわ」
玄関のドアを開け、立ち去ろうとする達哉を、俺は呼び止めた
「達哉、俺はお前が好きだったよ…社会人になって、お互い忙しくて会えない日が続いても、毎日忘れる事なんてなかった…今も…嫌いにはなれない…でも、今は、大事にしたい奴ができたんだ、不安にさせたくはないんだ、そいつが大事だから…番号は…俺は消すよ、お前も俺の番号消して、前に進めよ」
「…だってよ、お前、さっき玲音の事、先生って呼んでたな、生徒かよ…俺は10代のガキに負けたのかぁ」
「あ?達哉?何言って……!! あっ!?イチっ!!」
『あ、先生…ただいまです…』
申し訳なさそうに、ばつが悪そうに、ひょっこり顔を出したイチがいた。
ま、ま、まさか今の聞いて…
「10代って、犯罪だろ玲音」
「お、お前が言うなっ」
ハハッと笑い、手をヒラヒラさせて達哉は帰って行った。
しんみりした部屋で思う…
しんみり…
してる場合じゃなぁい!!
部屋に入るなり、ジリジリと詰めよってくるイチをどうかわすか…
「お前っコンビニ行ったんじゃなかったのかよっ」
『行った…けど、不安で…すぐに戻ってきちゃいました、何回も電話してきてたの、親じゃなくて、あの人ですよね? 俺…先生の事信じてるけど…俺はまだガキだから…大人の男には勝てないかもって、そう思って』
『先生…さっき、あの人に言った大事にしたい奴って、俺の事? 俺ですよね?』
そう詰めよってくるから
俺は、頭をガリガリかいて
「10以上も年下の男相手にカッコ悪いだろうが、あんまりオッサンを虐めんな」
そう、言って誤魔化そうとしたのに
グイッと引き寄せられ、抱き締められた
『先生、お願い、好きって言ってよっ』
また…必死になっちゃってこいつは…
こいつの、これに俺は弱いんだよ…
10才以上も年下に本気になりました、なんて恥ずかしい…できればこんなん云いたくない、それでも俺は云わされちゃうんだ…
「…好きだよ…」
云ってさらに恥ずかしくなった
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