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俺の休日は嵐の予感
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「はあはあはあ…!可愛いよっ!ミキちゃん…!!」
休日です。
学校がないなんて、マジ嬉しい。一日中ダラダラ出来るし、ギャルゲーやり放題だし!
ずっと日曜日がいい。ホント。
…あ?…ミキちゃん、チョー可愛い。ツンデレ萌え。やっぱツンツンしてンのはたまりませぬな。メイド服もまたとても似合ってらっしゃる。
『…ゆーくん、一度しか言わないんだから、ちゃんと聞いてよねっ!』
ハイ。勿論です。
耳掃除ももーばっちしですよ!
どんなカワユイことを言ってくれるのかな?!
『……あたし、ゆーくんの事がね…』
ふぉおおおおぉぉおおお!!!!!!
遂に来たよおおおおおおおおお!!!!
此処までの道のりは長く険しかった!!!
ツンデレホント難しいからさーぁっ!!
いま唾飲み込んでもいい?!
心の準備とかした方がいいよね?!!
「……み、ミキちゃんんん…っ!」
食い入る様に画面を見つめる。
……ごっきゅ。
『…す…っ「ゆーきくーんー。あーそーぼー」』
「……なっ!?」
ポチッ。
______データ消去中______
……へ?えっ、ちょ、まっ…?!
_____消去しました_____
「うぁあああぁあぁぁああああ…!!!」
…俺の絶望の悲鳴は、町内に響き渡ったとかなんとか。
もうダメだ。死にたい。ホントもうやだやだやだやだ…。世界の終わりだ。いや、俺が終わり。はい、終了のお知らせ。
「…ひでぇ悲鳴挙げるなよ、マジビビったわ。………あれ、何?またエ○ゲーやってたの…?ガチで引くわー」
「…ギャルゲーだっって言ってンだ…ろっ…」
ホントお前何回目だよ。気軽に入って来るなよ、此処はお前の部屋か?ん?
せめて、せめてノックしてくれ頼む。
「何ゆーきくん、泣いてんの?…うわ何回目だよ『お前ガチでコロス』」
つーかそれ俺の台詞だわ!ふざけんなクソフジ!
今月に入ってから、これに関してテメーに何回泣かされてると思ってンの?何?バカなの??いや、バカだよね?それともわざと?…そっちの方がタチ悪いわ!!
「…っ、折角ミキちゃんに…告白っ…」
してもらったのに。
言葉が全て口に出る前に、ぽろっと目から涙か零れた。
唇を噛む。
ムカつくムカつく。
フジのアホバカ、クソ野郎。
俺になんの恨みがあるンだっての。
「…え…前までミカちゃんだったくせに…」
フジはボソっと呟く。
ミカちゃんは前の彼女。眼鏡っ娘ドジっこでかわゆかった。
けれど、そんなこたぁ今は関係ない。
キツくフジを睨む。
しかし視界は涙で滲んでいて、見えやしない。
俺のガチ泣きに珍しくフジは、ぎょっと目を丸くして驚いてる。そして、オロオロ。なんだよきょどってンのかよ、ザマアミロ。
思考回路は通常運転。それよか何時もより冷静。だけど、なんか涙が出る。涙腺弱いンだよ、悪かったな!
「……っ…俺が悪かった…デス。何でも奢るから、泣き止んでクダサイ」
不慣れな敬語ですね、あらあら。
フジはとぎまぎと謝罪の言葉を口にする。
俺のガチ泣きにドン引いたのか、それとも本当に悪いと思っているのか、なんだか心底困り果てている。…ざまあっ!!
そしてフジは言葉を続ける。
「…つーか、ゆうきだって悪い。……いっつも休みん日はゲームばっかじゃん。そんなブスと恋愛もどきがそんなに楽しいわけ ?」
…あ?何逆ギレですか??つーかミキちゃんブスじゃねーし?死ぬ?お前死ぬ?
と、ホントならキレるところだかフジの表情にあんぐり。言葉を失う。
ぶすっと不貞腐れた子供のようだ。駄々っ子の顔っての?
……いやけどさ、その顔アンタがするのオカシイでしょ。つかフジさん。そんな顔俺にするモンでもないでしょーが。
俺もこのデジャブな状況に涙も止まり、ぱちぱちと瞬きをする。
「…休日って…。てか俺ら、いっつも放課後遊んでンじゃん…?」
まじまじとフジの顔を見つめる。
フジは、察しろバカとばかりに「うるせ!知ってる!」と暴言を吐いて来た。
……なに?つまりこれって…。
ヤキモチ?
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