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危険な後輩
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「…!!!は、離せ…っ!」
ワケが分からない!
一体どーなってンだよ!?
(…つーか!近いっつーの!)
相手から逃れようと、身体をよじる。
しかし、腰をしっかりと固定されているため、ビクともしない。
…馬鹿力!一年のくせにっ。
その一年はというと、俺の様子をさぞ楽しむかの様に、にこにこ笑顔だ。その仕草に苛々が溜まる。…この野郎。
「ゆうき先輩、可愛いですね。まるで、プルプル震えながら警戒してる子猫みたいで」
……ハァ?だっれが、震えてるって?ん?俺がお前なんかコワイとでも思ってるンですか??すこーし俺より身長が高いからって、ナメてる?そうなの?死ぬ?お前死ぬの?
俺の苛々ゲージは爆発寸前。
もー我慢の限界。俺、短気だからさぁ…すンげーキレ易いんだからね?
「…離せよ。本気で怒るぞ」
これが最期の警告だかんな。
きつめに相手を睨む。一年はそれでもまだへらへらと笑っている。
「そんなに恐い顔しないで下さいよ?俺、泣いちゃう」
ね?と眉毛を下げて年下の武器を使って甘える。そのまま俺をぎゅと抱き締めた。
イケメンってヤツはこれだから、ムカつく。女の子はこんな計算高い顔だけの奴に騙されるのか。…なんか悔しい。
つーか、コイツはコイツで俺がそれで落ちると思ってるのか?バカなの?俺が好きなのは、アヤカちゃんみたいな可憐なお嬢様なんだよ!!!!
「…っぜ。ウゼぇええええぇ!!!」
堪らず、叫ぶ。本音が漏れる。タダ漏れ。
もー、ホントに大爆発。激おこプンプン丸だっての。…だから言ったじゃん?
ブチ切れだよ、本当さ。
乱暴に相手を押し退ける。一年坊主は面白い位にあんぐりと口を開いて驚いている。…ケッ、俺はこーいう性格なンだよ。先輩ナメンなよ?
「…お前さ、さっきからヤメロって言ってンのにさ。俺のコト見下し過ぎじゃねーの…?あんまし、見くびるンじゃねーよ」
溜息を盛大に吐き出す。
…まーさ、俺の容姿で判断してンだろ?どーせ。弱っこいと思ったら大間違いだし。
一年はまだ目を丸くしたまま硬直している。
…そんな驚くコトかよ?
するとイキナリ噴き出しては、くくくっと笑い始めた。…!?な、なんだよ?
「…へぇ。意外と強情?つか、気ィ強いわけね?」
ニヤリと笑う顔に少しだけ悪寒が走る。
…雰囲気変わった…?なんかヤバイ予感。
そしてそのまま俺に再び近づいてくる。
「気が変わっちゃった。…やっぱり無理矢理にでも犯して俺のモノにしよっと」
薄っすらと微笑む表情は何処までも綺麗だと思った。
…なんだよ、なんで…足、竦むンだよ…っ。
足はガクガクと震える。…なんで?こんな奴怖くない…筈だろ…?
ヨロヨロと後退るが、その分、相手が近付く。その瞳から、目が離せない。
…俺、コイツが怖いんだ…。怯えてるのかよ…っ。
(………こんな時になんでフジが頭に浮かぶんだろ…)
背には壁。
…逃げ道は、ない。
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